本当はラブリーなものが好きだった。
男の子目線を気にして
お洒落をすること、
ピンク色のワンピースや
良いところのお嬢様っぽい
ふわふわのリボンをつけた
ハーフアップスタイルに、
赤いラウンドトゥの
お花のモチーフがついたパンプス。
本当は本当は
こんな風に
女の子っぽいものが好きだった。
でもどうしてだろう。
いつからか
"それら"は
もねにとってダサいものになっていた。
なぜなら
"甘いこと"が
世間的に
第二軍だったから。
イケてる女の子たちは
みーんな
カジュアルで海外志向で
海が好きそうな、
そんなスタイルをしていたから。
だから
ラブリーなものを
ダサく感じるようになった。
そして、
海外っぽさをだし、
お洒落に見せることは
とても簡単だった。
かきあげ前髪に
ほどよく日焼けした肌。
キャミソールや
タンクトップに
デニムのショートパンツ。
足元は楽チンなスニーカーかスリッポン。
こんな風に
海外っぽく見せるためのアイテムは
いとも簡単に手に入るもの。
逆に言えば、
分かりやすくお洒落さを出すには
海外っぽいものを着ておけば良かった。
とてもイージーな選択。
それだけではなく、
海外っぽいものは
自己肯定感も生み出した。
"ぱっちり二重じゃなくて良い"
だって
スッキリした目元を生かして
アジアンビューティーを
目指せば良いじゃない。
"細くなくて良い"
だって
お尻と胸が大きいむちっとした
グラマーな体型を目指せばいいじゃない。
そういうセレブは多いし、
グラマーな方がセクシーでしょ?
という具合にね。
それまで
二重まぶたじゃない自分、
細くない自分、
鼻が低い自分、
ぼやけた顔立ちの自分、
トータルして
全く可愛くない自分に
キリキリと胃を痛め、
悲しみ悔しみ、
どうしたら
もっと可愛くなれるんだろう、
そんなことを考え続けてきたから
"ありのままの自分"を受け入れるお洒落、
というのは
とても心地よいものだった。
"日本ぽい可愛さ"が好きな限り、
自分を受け入れ生かすという選択は
ない気がする。
(これがラブリーな世界観が好きな
美容家が多い理由ではないかと推測)
ふと、
本当に自分が好きなものって
なんだっけ。
こんなことを思った。
このブログや記事で
「自分のスタイルと価値観を大切に」
と散々書いておきながら、
常々自分のスタイルを確立させようと
悩んでいながら、
本当にもねは
海外っぽいものが好きで
海外っぽいものを選びとっているのか
こんなことが分からなくなった。
他人の創り上げた"イケてる"を基準に
色んなことを選択しているのなら
それ以上につまらないことなんてない。
もしかしたら
本当はもっと
甘くて可愛いものが好きな気もする。
いやいや、
でもやっぱり着心地の良い
テロっとしたTシャツスタイルのほうが
好きな気もする。
ラブリーvsヘルシー
自分のスタイルを築き上げるって
楽じゃない。
楽じゃないけど、
他の誰もやってくれない、
自分でするしかない大切な作業。
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